カーポートでブドウ栽培2020

2021/03/09

果樹

花が咲き、実が太り、害虫が来て(汗)、始めて味わう自家ブドウのお味は……!?


 ちんちくりんだけど、お味はまさしくシャインマスカット!

萌芽~開花~ジベレリン処理~摘粒


 植え付け2年目、全て短梢剪定(2020/05/09)
我が家のカーポートに植えてあるブドウ3種。渡英中に食べた「酸味少なく皮ごとサクサク」のヨーロッパ系ブドウの味が忘れられず、3種全てがその血を汲む。


 ウインクの花穂(2020/05/13)
5月になり新葉もりもり。今年は花もいくつか来ている。特にウィンクの花は立派↑。このままだと粒が多すぎるので、カットして減らす。


慣行では最下部の花を残すところ、作業が簡単という「ハの字整形」(現代農業2015年7月号205頁)にしてみた。


 ジベ処理直後。大きさ比較用マッチとともに撮影(2020/06/07)
シャインマスカットは若木のためか、花房はちんちくりんだ。花を減らさず様子見していたら、まばら~に実止まりした。シャイン若木は花房整形しない方が粒数を確保できるのかも。

 ケチャップの空き容器を利用。
敢行ではジベレリンは2回に分けて使うが、流行りのジベレリン1発処理にしてみる。


ジベレリン1発処理
満開の3~5日後に、ジベレリン25ppm、フルメット10ppm混合溶液に浸す。
家庭菜園では 水100ml+ジベレリン2.5g+フルメット1ml くらいの量でOK。

早速害虫が来る

  ウィンクは肥大が早い(2020/06/16)

ジベ後は粒がぐんぐん肥大する。ジベ処理から10日後、最も肥大の早いウィンクに異常発見。小さい穴とフンっぽいものが付いているではないか! これは嫌な予感!(汗)


中を見ると芋虫が! 食い荒らしている!


被害粒を泣く泣く取り除き(かなり大量に)、摘粒も行い全房に袋をかけた。来期はジベの3日後くらいに、さっさと摘粒済ませて袋かけしてしまおうかな。


 ものすごい花振るいに震える
ところで……秋鈴は一番花数が多かったのに(30以上)、この通り途中でミイラ化して、ほぼ全滅(汗)。見た目一番イギリスで食べたブドウに似てて期待しているだけに残念。

病気?

 一部の葉に異変(2020/06/25)

季節は梅雨に入り、シャインマスカットの葉に異変発生。


葉が黄変してカサカサになっている。サビ病だろうか。撮影用に1枚取り、差し当たりその余は放置したところ、これ以上黄変は進行せず。良かった。(ウィンクと秋鈴は無事)

収穫

 全5房のうちの、最も根元に近い房(2020/08/20)

盆過ぎ頃にはいい色になってきたので、味見してみる。市販品と比べて小粒だが、まさしくシャインマスカットのお味で美味しい。種も入っていない。糖度は17度。通常シャインは18度以上とのことで、いい線いってる。


8月末のバースデーケーキにトッピング。この頃には糖度18度を記録した。来期は房数増やしてシャインてんこ盛りにしたい。


 粒を減らすと大粒になる(2020/09/06)
ウィンク。虫害のためごっそり摘粒したら、粒がでかい!(笑)一粒20gくらい。これはこれで迫力あって面白い。種もちゃんと抜けていた。シャインよりもサクサクしていて、糖度は18度。甘みと共に酸味があって、味が濃ゆい。これも美味しい。ただし、皮は渋みがあり、皮ごと食べるのはチョットきつい


 冬ウィンク、糖度は24度 (2021/01/07)
ウィンクは驚異の棚持ちで有名な品種。正月過ぎてもこのクオリティ! 食べると砂糖水を舐めているみたいに甘~い。朝の気温マイナス4度でも凍らず、1月いっぱい生のぶどうを楽しんだ。

棚面の様子

 まだまだスカスカ(2020/09/07)

将来的には屋根全体を覆ってほしいが、まだまだ葉面積が足りない。


ウィンクは結果母枝を下垂させようと思ってたけど、樹勢が強くて、下垂ではとても収まらない(汗)。


このあたり全部ウィンク。橋の柵にまで進出し、折り返し、地を這いずりまわる。摘心しても摘心しても止まらない暴れん坊っぷり。根域制限バッグを使っているし、今年は20個くらい房をつけて負担がかかってるはずなのに……(汗)。

冬期剪定

ウィンク下垂を諦めて棚面へ引っ張ってくることにした。そして、主幹を一本ではなく、今年伸びた長い枝を数本束ねてみた。枝が多い分、花も多くなって房数も増えて、枝の伸びが収まらないか?という思惑。シャインも一部の長い枝を主幹に沿って束ねた(こちらは収量アップ目的)。

カーポートでブドウを栽培するときの注意点

実際栽培してみて困ったことが2点あった。

車が汚れる

こちらは車のフロントガラス↑。無数の点々で汚れている。


袋に付着している汚れと同じものと思われる。8月~11月上旬頃(紅葉始まる頃)まで、このような樹液?が降って車が汚れてしまう。特にフロントガラスに付くと視界不良になるので、数日ごとにメラミンスポンジでこすって落とさなければならなかった。
次シーズンは車の上部をシートで覆う予定(着色促進を兼ねて反射シートなど?)。

たまに鳥が潜んでいる

夕方カーポートに出ると鳥がバサバサッと逃げていくことが数回あった。夜の寝床にちょうどよい木陰と思ったらしい。袋の上から実を突かれる被害は無かったが、フン害がちらほら(汗)。

【後日談】アルミ缶でつくる提灯型風車を2つ付けただけで、鳥が来なくなった!

おわりに

虫に悩まされたり、樹液汚れに驚かされたりしたけれど、予想外に?まともな種なしブドウを食べることができた。ブドウって、いいね! 植え付けから初収穫までの年数が短く品種の力で味は折り紙付き収穫時の(家族の)テンションが違う
そして、農薬(殺菌剤・殺虫剤)無しでも、なんとかやっていけそうな感触を得た(今のところ)。来期はもっと良房を作れるようにがんばるぞ!

剪定枝は細かくして株本に敷いておいた(炭素循環農法)。
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著者:なおと

著者:なおと
関西在住の主婦。2017年より1人庭を開墾し始める。愛読書は「月刊現代農業」、ドゥーパ! ブログ記事へのリンクはご自由にどうぞ〜画像・記事を引用される場合の引用元は、該当記事またはhttps://woniwa.blogspot.comでお願いします(いずれも報告等不要)。

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