とうとう見つけたおすすめの果樹栽培本。「いかにコンパクトにたくさん成らせるか」が詳説されている!
植え付け、水やり、収穫、剪定、肥料……情報がどこか表層的で、ネットの育て方サイトでも得られそうな(いや、育て方サイトの元ネタがこれら書籍なのか)。
それはともかく、仕立て方の解説などが、「モモの仕立ては、4m×4mの開心自然形で……ミカンの樹間は4mで……」とか言われちゃうとね! そりゃあ土地が潤沢にあればさ~、それが一番いいんだろうけどさ~、そーんな植え方したらアータ2~3本で庭満杯になってまうわ!……と、心がやさぐれるのだった。あ~あ、ちゃうねん。そんなんちゃうねん。限られた面積で、めいっぱい色んなん作りたいねん。そこ教えてほしいねん。そんな本ないんかい。庶民がようさん樹ぃ植えたいやなんて、おこがましいんかい、ええ?
そう諦めかけた矢先……
表紙が地味なので、なんとなく借りそびれていた本だった(汗)。
「庭先でつくる果樹33種 小さく育てて大きく楽しむ」,赤井昭雄,農文協,1996年,(※上記の初版)カバー見返し |
同9頁 |
同41頁 |
同30頁 |
「いかにコンパクトにたくさん成らせるか」に特化した情報をお探しの方にうってつけ。もちろん、一般的な栽培本としても、必要かつ十分な(表層的な知識より深い)情報が入っている。
ところで、実はこの本でもカバーしきれない部分がある……トロピカルフルーツの分野がそれだ。でも大丈夫。
おなじ農文協出版の、姉妹本的な本。トロピカルフルーツは、ハウスや防寒が必要なので、よりシビアにコンパクトかつたくさん成らせることが求められるのだろう。材木作るんちゃう、実ィ成らせてなんぼや!ってコンセプトが紙面からびしびし伝わってくる。トロピカルフルーツに関する情報の濃さは、他の追随を許さない。トロピカるなら、もうこの一択しかない。我が庭でも、この本を参考にアボカドやジャボチカバに挑戦するつもりだ(いずれもハウスまでは必要ない品種を)。
今後はこの「庭先でつくる」シスターズに習い、果樹栽培にチャレンジしようと思う。ちょっと変わった植え付けやら仕立てやらを始めるかもしれないけれど、これらの本に準拠してやってるんだな……と思っていただければさいわい。