庭で果樹栽培するなら、教科書はこの一択!

2018/02/08

果樹

とうとう見つけたおすすめの果樹栽培本。「いかにコンパクトにたくさん成らせるか」が詳説されている!

「庭先でつくる果樹33種 小さく育てて大きく楽しむ」,
赤井昭雄,農文協,1996年,カバー見返しより引用


庭を好き勝手できることになって、初めに思ったこと。
いろんなフルーツ作りたい!
樹上完熟果や、市場に出回らないレアフルーツ。生食はもちろん、ジャムにシロップ、コンポート……想像するだけでニヤニヤが止まらない。
ひとまず教科書を見つけなければ、と「家庭で楽しむ果樹大全」的な本を図書館で30冊ほど読み漁る。結果、どれを選んでも情報格差はなさそうだと悟る。と同時に、がっくりする。うーん、内容はきっと正しい。一般的にはこれでOKなのだろう。けどなんかあの、なんていうかその、


感が漂う(※個人の感想です)。

植え付け、水やり、収穫、剪定、肥料……情報がどこか表層的で、ネットの育て方サイトでも得られそうな(いや、育て方サイトの元ネタがこれら書籍なのか)。

それはともかく、仕立て方の解説などが、「モモの仕立ては、4m×4mの開心自然形で……ミカンの樹間は4mで……」とか言われちゃうとね! そりゃあ土地が潤沢にあればさ~、それが一番いいんだろうけどさ~、そーんな植え方したらアータ2~3本で庭満杯になってまうわ!……と、心がやさぐれるのだった。あ~あ、ちゃうねん。そんなんちゃうねん。限られた面積で、めいっぱい色んなん作りたいねん。そこ教えてほしいねん。そんな本ないんかい。庶民がようさん樹ぃ植えたいやなんて、おこがましいんかい、ええ?

そう諦めかけた矢先……


 みぃつけたぁ~~~

表紙が地味なので、なんとなく借りそびれていた本だった(汗)。

「庭先でつくる果樹33種 小さく育てて大きく楽しむ」,赤井昭雄,農文協,1996年,(※上記の初版)カバー見返し
 で、のっけから、きたこれ。
何気なく8種類もの果樹が植わってる。なのに、庭はガラ空き! これだよ、これこれ! こういうのがやりたかったの!

中を開いてみると、こう。
同9頁
カラー写真は全くないが、イラストが豊富。大事なところがことごとく図解してある。このほのぼのとしたイラストで、「木が大きいほどいっぱい成りそう」という先入観をぶちのめしに来る。

同41頁
剪定更新の方法もわかりやすい。他の書籍にある下手なカラー写真(背景ごちゃごちゃの剪定写真)より、ずっといい。イラスト、いい! もう写真なんかいらない!

同30頁
コンパクトに仕立てるための棚・トレリスの解説も手厚く。足下の支えをどうやるのかとか、もうね……かゆいところに手が届くとはまさにこのこと。あと、他では見たことないブドウの2段垣根仕立て(上に伸ばすんじゃなくて、下に垂らす)とか、樹皮を剥いで逆さまに貼り付けて樹勢を押さえるとか、他にもいろんな匠の知恵と技がてんこ盛りで……もう速攻で本購入して毎日熟読。

「いかにコンパクトにたくさん成らせるか」に特化した情報をお探しの方にうってつけ。もちろん、一般的な栽培本としても、必要かつ十分な(表層的な知識より深い)情報が入っている。


ところで、実はこの本でもカバーしきれない部分がある……トロピカルフルーツの分野がそれだ。でも大丈夫。

 おなじ農文協出版の、姉妹本的な本。トロピカルフルーツは、ハウスや防寒が必要なので、よりシビアにコンパクトかつたくさん成らせることが求められるのだろう。材木作るんちゃう、実ィ成らせてなんぼや!ってコンセプトが紙面からびしびし伝わってくる。トロピカルフルーツに関する情報の濃さは、他の追随を許さない。トロピカるなら、もうこの一択しかない。我が庭でも、この本を参考にアボカドやジャボチカバに挑戦するつもりだ(いずれもハウスまでは必要ない品種を)。

今後はこの「庭先でつくる」シスターズに習い、果樹栽培にチャレンジしようと思う。ちょっと変わった植え付けやら仕立てやらを始めるかもしれないけれど、これらの本に準拠してやってるんだな……と思っていただければさいわい。

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大判 庭先でつくる果樹33種



庭先でつくる トロピカルフルーツ

著者:なおと

著者:なおと
関西在住の主婦。2017年より1人庭を開墾し始める。愛読書は「月刊現代農業」、ドゥーパ! ブログ記事へのリンクはご自由にどうぞ〜画像・記事を引用される場合の引用元は、該当記事またはhttps://woniwa.blogspot.comでお願いします(いずれも報告等不要)。

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