ぴったりサイズの根域制限バッグを自作しようとするも、あれこれ手こずり、あわや企画倒れ寸前に。
苦汁をなめた。果樹の根域制限栽培
とはいえ、ここには4本も密植する予定。しかも、うち2本は、栽培がかなり難しいとされるナシの木だ。将来的に、諦めて引っこ抜く可能性大(汗)。その際、周りの木と根っこが絡まっていると抜きづらくなるだろう。うまく栽培できたとしても、付近の菜園スペースまで根っこが進出するのは厄介だ。あと、地上部はコンパクトに仕立てたい。
ということで、個別に根域制限バッグ(ルートラップポット)に植えることにしよう。この穴にぴったりサイズがほしい。70×75×深さ60cmと45×75×深さ60cmの角型バッグが2個ずつほしい。もちろん、そんな都合のいいサイズは売ってないので、作るしかない。根域制限シートを買ってバッグを作ろうと思い立つ。
果樹の根域制限法
根を制限することで地上部をコンパクトに仕立てる方法。地植えよりも早い年数で着果する。根域をビニールで覆う方法、不織布で覆う方法、ブロックで植えますを作る方法がある。果樹を長く楽しむには100リットル以上の容量が必要。
材料
ルートラップシート 黒 30A 0.5mm厚 幅210cm×100m ぶどう等の根域制限栽培に 透水性シート 遮根シート 防根シート 不織布 ハセガワ工業
果樹を多数植えていく予定なので30m買った。本来はシートのまま使用するものだけれど、今回はこれで袋を縫う算段。
道具
作り方
シートから展開図を切り出す
ここでいきなりの、
【失敗ポイント その1】
縫う
切り出しが終われば、あとは袋状に縫うだけ……のはずが。
【失敗ポイント その2】
市販品クオリティに近づけようとして、ビニロン糸で縫おうとしたところ……
※ビニロンは魚網などに使われる耐候性に優れた糸。これは太さ20/6、例えるなら細めのたこ糸くらい。 |
仕方がないので、糸を外し、ミシン目だけあけて、手縫いを試みるも……
【失敗ポイント その3】
もう諦めて、普通のミシン糸(厚地用のシャッペスパン#30)で縫うことにする。まあ、バッグは土中に埋め込んで固定してしまう。縫い目に荷重はかからないし、紫外線にもさらされない。ポリエステル糸でもいいか……。
よーし、ようやくミシンでさくさく縫える! と喜んだのもつかの間……
【失敗ポイント その4】
根域制限シートって、ハリとコシが強くて、重さもあって、やたらつるつるしている。まるで固くて重い画用紙に潤滑用シリコンスプレーをまぶしたような感じだ。そんな大判シートをミシンがけしようとすると、どうなるか……
補強縫い
できあがり
ようやく4つ縫い終わった。できて良かった(涙)。大きい方がナシ用で約350リットル、小さい方がブドウ用で約200リットル。小さい方でも、お風呂一杯分の容量はある。今日はもう早くお風呂入って寝たいよう。というわけで、根域制限バッグづくり……四苦八苦だった。指やら背中やらつりそうになり、失敗で終わるんじゃないか、シートまるまるドブに捨てることになるんじゃないかという重圧がのしかかり……精神的苦痛以外の何物でもなかった。とはいえ、折り紙の要領ならばうまく使えそうな手応えがあった(ハリがあるため、折り目が結構つく)。さいわい他の植樹予定地は、今回の場所よりはゆとりがある。本来の使い方(シートのまま折り込む感じ)で使っていこうと思っている。
作業時間:計り知れない
【後日談】
【2019.5.21追記】
折り紙で箱を作ったら、嘘みたいに簡単だった。大容量のバッグについては、折り紙が断然おすすめ!