オーガニック界隈で有名なあのオモシロ防除を今年も!
4月になり、バラの蕾もどんどん上がってわくわくな今日この頃……がしかし! 我が家のオーガニックバラ花壇では毎年4月20日になると、招かれざる客・バラクキバチがやってきてしまう。そこで、恒例のバラクキ対策を行った。記事化ついでにバラゾウムシとチュウレンジバチ(チュウレンジハバチ)対策もまとめておきたい。
バラクキバチ対策
バラクキバチの所業
蕾含め先端15cmくらいの新枝に産卵する。産卵された枝はもう咲けない。カットして卵ごと処分するしかない。
被害は4月中下旬~(当地では毎年4/20~)。
ハナグモ=バラクキバチの天敵
バラに近づく虫を捕食する(写真はみかんの木にいるところを激写)。
実際の予防方法
ということで、天敵ハナグモの力を借りて防除する。具体的には……
枝に薄黄緑の糸=疑似ハナグモを付ける
手順は、
①薄黄緑の糸、30cm程度4本を束ねて、
②手で団子結びを作っていく。
③それぞれを切り離す。これで疑似ハナグモが沢山できる。これレベルのクオリティでOK。
④狙われそうな柔かい枝先に木工用ボンドでちょんと付ける(疑似ハナグモは葉陰に潜む必要はない。これ見よがしに付ける)。ステムの長い品種にはひと枝につき間隔開けて2個付けるとより良い。
【補足】
・この作戦は、こちらの本から知見を得た。
・ひとつひとつ枝に括るのは時間かかるし、トゲが刺さったりするので、ボンドで付けることを思いついた。
・蕾がはっきり見えるくらい伸長した新枝なら、ボンドを付けても支障がない(木工用ボンドの主成分はカルスメイトと同じ酢酸ビニル樹脂)。
・あまり早い時期に付けると、枝が伸びて付け直さなければならなくなる。できるだけバラクキ襲来直前に付ける方が手間が少ない(我が家では4/15前後から実施)。
過去の実績
我が家で一番大きいバフビューティーを基準木として過去の実績はこの通り↓。
2020年
2021年
BT剤使用、芋虫毛虫は防除成功。ところが、バラクキの襲来を受ける。無施策。
被害枝……29枝(バフ全体の50%相当)
2022年
疑似ハナグモ作戦を初導入(全体の70%程度の枝)。比較実験としてハナグモ無し枝(15%程度)と薄黄緑色のマスキングテープを付けた枝(15%程度)を用意。
被害枝……
糸疑似ハナグモ枝:0
無し枝:7
マステ枝:3
この結果から、バラクキは糸疑似ハナグモをハナグモと認識し、避けている(ただしマステは避けていない=ハナグモと認識していない)と判断した。
マステは効果なし。ま、似てないし。2023年
ほぼすべての蕾枝に糸疑似ハナグモを付けた。
被害枝……
糸疑似ハナグモ枝:0
注意点
この作戦も完璧ではなくて、バラ花壇全体では毎年数枝が被害にあう。
もうちょっと上に付ければ良かったな
2023年はビアンヴニュが2枝、スピリット・オブ・フリーダムが2枝被害にあった。まあ、この程度で済むなら許容範囲かな。
蕾や若芽を枯らすバラゾウムシ。危険を感じるとポロっと落ちて、飛び去ったり死んだフリしたり。
被害は、バラの蕾が上がる頃~。
ところが、今年から新たに畑に植えたフレーズがやたらバラゾウムシに好かれてしまい……
疑似ハナグモをスルーしてやんちゃしまくり(汗)。バラゾウムシはあほの子なんか、逆に賢いのんか(見破られている!?)。
ともかく当地のバラゾウムシに疑似ハナグモは効果がない様子。
そこで、樹下に洗面器を差し入れて葉を揺らして受け止めて捕殺した(→ゾウムシバンバン(ガーデンストーリー)。
チュウレンジバチ対策
チュウレンジバチ(チュウレンジハバチ)は、こんな感じでバラの茎に産卵し、葉っぱ周りに幼虫がワラワラ群れる。被害は4月〜。疑似ハナグモのお陰かもしれないが、我が家ではあまり被害がない。そのため、特に対策していないが、もし被害が増えたら、黒マジックでニセ産卵後をかく(となりのカインズさん)という方法を試してみたい。総括
ということで、糸でハナグモいっぱい作って、ちまちまボンドでくっつけるという辛気くさ〜い作業、私にはたいへん性に合っていて良かった(笑)。殺生しないですむし、対バラクキ効果も実感している。
それにしてもバラゾウムシはどうしたものか。畑にはバラ植えられへんなぁ……しゃあなし、こうなったらもう諦めて、外壁周りにバラ花壇増設するしかないな(バラ沼のはじまりはじまり〜ッ